チェーンストア理論は古い?チェーンストアは終わった?
2022年4月5日
巷では、「チェーンストア理論は古い」とか「チェーンストアは終わった」などの声が飛び交っています。これは本当のことなのでしょうか?
アクティブ・コンサルティングは、チェーンストアの育成に関する経営コンサルティングと研修に軸足を置いている経営コンサルタント会社です。それゆえ、このテーマについて検証してみたいと思います。
繁栄している小売業はチェーンストアである
まず、世界の小売業ランキングをご紹介します。
1位:ウォルマート(ディスカウントストア他)
2位:アマゾン・ドット・コム(EC他)
3位:CVSヘルス(ドラッグストア他)
4位:クローガー(スーパーマーケット他)
5位:ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(ドラッグストア他)
次に、日本の小売業ランキングをご紹介します。
1位:イオン(日本型GMS他)
2位:セブン&アイホールディングス(日本型GMS他)
3位:ファミリーマート(コンビニエンスストア)
4位:ローソン(コンビニエンスストア)
5位:ファーストリティリング(アパレル)
これらの企業は、フランチャイズ展開しているコンビニエンスストアも広義のチェーンストアに位置付けると、Eコマースのアマゾン・ドット・コムを除いて、すべてチェーンストアであることがわかります。現実に、繁栄している小売業は、チェーンストアなのです。
古いチェーンストア理論から脱皮する必要がある
人間は、過去の成功体験から抜け出すのは大変難しいです。それゆえ、初期のチェーンストア理論に固執している組織や人々もいます。しかし、時代と共にチェーンストア理論は進化させなければなりません。
例えば、ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長の柳井 正 氏が執筆した「一勝九敗」という本の中に、次のような記載があります。
「考えるのは本部、実行するのは店舗という図式になってしまったら、もう将来性はない。そうではなく店長が主役で、店長が本当の商売人だという具合にしないといけないのだ。おそらくこの発想は、従来の日本の小売業やチェーンストア理論にはなかったことだろう。」
(引用:「一勝九敗」、著者 柳井 正、 新潮社 )
もちろん、ファーストリティリングもマニュアルを活用するなど、チェーンストアとして繁栄していたのですが、この本の発行は、2003年11月15日なので、この時点で、すでに柳井 氏は、チェーンストア理論を進化させていたことがわかります。
チェーンストアとひとことで括っても、企業の数だけチェーンストア形態はあるという考えもありますが、本質は守りながらも、時代の変化に対応して、チェーンストア理論を進化させていかなければなりません。
アクティブ・コンサルティングは、常に、時代の変化に対応した新しいチェーンストアを創り出すためのコンサルティングを心掛けています。
特に、今はまだ小規模だけれど、これからチェーン展開したいと考えている意欲的な企業をサポートすることに注力していきたいと考えています。