「調剤薬局の危機感が最高潮に達する」
2010年3月
3月12日にドラッグマガジン社の「ドラッグマガジン別冊 オールデータ&ランキング」が
発行になりました。その巻頭特集として、「データで見る改正薬事法後の医薬品小売業界」という
記事を執筆させていただきました。(※ミスプリントで、記事の中の執筆者の名前が「岡村寛之」
と印刷されていますが、この記事は間違いなく「岡村憲之」が執筆したものです。)
この記事の中では、タイトル通り改正薬事法後の医薬品小売業に関するあらゆるデータを収集・
分析して、そこから予測できる、ドラッグストアの将来像を明記しています。執筆後に、ドラッグス
トアやメーカー・卸会社のOTC担当者の反響はもちろんですが、調剤薬局やメーカー・卸会社
の医療用医薬品担当者からの反響が大きいのに、改めて驚かされています。
先日も、調剤薬局とメーカー・卸会社の医療用医薬品担当者の集まる研究会で、この記事とほ
ぼ同じテーマで講演させていただいたのですが、参加者の感想は、かなり真剣なものでした。
ひとことで言うと、ドラッグストアの調剤への進出度合い、異業態の調剤を視野に入れたドラッグ
ストア展開について、漠然とは理解していたのですが、ここまで調剤薬局を脅かす勢力になって
いるという点に脅威を感じたというものです。
門前薬局の時代は終焉しつつある中で、調剤薬局は面展開への展望が開けない中、ドラッグス
トアが調剤を見据えてコンビニエンスストアなどとの業務提携を進めていて、もはや調剤薬局の
打つ手が乏しく、行く手を狭められているということを実感したのではないでしょうか。講演の中
で、米国ドラッグストアの歴史と日本の医薬品小売業界の歴史を重ね合わせて、比較説明した
点にも、調剤薬局はかなり興味を示したようです。
過去、法規制で守られていた業界は、ほぼすべて規制緩和と共に壊滅しました。競争を受け
入れて競争の中で切磋琢磨する以外に、企業を強くする方法はないからです。業態の垣根が、
1つずつはずされていく中で、調剤薬局も従来のやり方で生き残れるはずはありません。5年、
10年のスパンで考えると、まだ余裕のある今こそ、新たな戦略を打ち出すべきです。
詳しい内容については、『薬事法改正後の異業態の動向と変化するドラッグストアの将来を占う』
というテーマで、講演をさせていただいております。また、ドラッグマガジン社では、『調剤薬局の
経営戦略』というテーマで新連載させていただく予定となっております。今後の医薬品小売業界
の動向に関して、ご関心のあるOTCならびに医療用医薬品関係者の皆様は、ぜひアクティブ・
コンサルティングにお問合せ下さい。
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