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メッセージ2

「改正薬事法の施行は、流通業界全体に影響を及ぼす」

2008年9月

日本の専門店チェーンでは、圧倒的な売上規模を誇るヤマダ電機(2008年3月期の連結売上高: 1兆7678億円)が、改正薬事法の施行を機に、OTC(一般用医薬品)販売に全面参入するとの発表 がありました。すでに実験店での導入も開始しており、今後は全国の店舗での展開を計画して いるとのことです。

改正薬事法の施行には、マスコミも注目しており、専門誌でスーパーマーケットやコンビニなどに 取り扱いの有無をたずねる企画が増えてきました。企業によってOTCへの参入に温度差がある ようですが、重要なことは、消費者のニーズを正面から捉えることです。チェーンストアの歴史を 見ても、消費者のニーズを先取りして、積極果敢にラインロビングしてきた企業が勝ち残っている ことは明確です。消費者から見て、OTCの取り扱いを期待されている業態は多いはずです。

登録販売者の受験資格に、薬剤師の下での経験が条件となったために、他業態からの参入障 壁が設けられたとはいえ、消費者の利便性を考えれば、それを乗り越えても他業態から参入す る企業が増えてくると思われます。スーパーマーケット、ホームセンター、コンビニなど、消費者 の求めるニーズも異なるために、それぞれの業態に適した方法で、いち早く取り扱いを開始する 企業が有利です。同じ業態同士であれば、OTCも含めて品揃えが豊富で便利性の高い店舗が 消費者から選択されるため、競合店が参入すれば、競争に負ける恐れが出てくるからです。

OTCに参入する業態が増えてくれば、OTC市場そのものが拡大すると予測されますが、それで もこれまで需要を独占していたドラッグストアも、競争力を高めるために、新たな業態開発が必要 になります。さらに、リスクに応じてOTCが1類から3類までに分類されたために、売場づくりや接 客方法なども、大きく変えていかなければ、新たな枠組みに対応できないことは明確です。OTC と調剤とのバランスも考慮しながら、ドラッグストアも大きく変革していかなければなりません。

アメリカでは、OTCは普通の商品として、ダラーストア(日本でいう100円ショップ)をはじめとし て、ほぼすべての主要業態で販売されています。誰でもどこでも売れるからこそ、価格、便利 性、安全性などの面から、業態間の特性が発揮されるのです。日本は、アメリカとは状況が異な りますが、改正薬事法の施行は、各業態が自らに期待されている消費者ニーズを見直し、新た なフォーマットを開発する大きなチャンスです。その意味で、流通業界全体に多大な影響を及ぼ すエポックメイキングとなるでしょう。

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